チューリヒ

到着時間の30分前にもかかわらず、まだ私はうとうとしていた。
もう一度、眠りに落ちようかと言うとき、チューリヒに到着した。
駅を降りてからの動きももうなれたものだ。

大きな駅は大体、フォークの形になっている。
先頭のほうに向かって歩きさえすれば、大体、中央のインフォメーションセンターにたどり着く。
ヨーロッパの列車は日本と違い、20車両とかざらにあるから、
クラスが低い場合は結構な距離をいつも歩かねばならない。

ガイドブックで一応の宿の目星はつけてあったのだが、
とりあえず、インフォメーションセンターに行くことにした。
オランダでは宿を予約するのに手数料を取られたが、
スイスは観光大国だけあって、手数料が無料らしい。
私はおもむろにベンチに腰を下ろした。

しばらく、ガイドブックに目を通すが、らちがあかないと感じる。
とりあえず、並んでいる人もいなかったので聞いてみることにした。
やすい宿を探していると聞くと、目星をつけていた宿を紹介してくれた。
信用できるところなんだと安心する。
予約はできるのかと聞くと、歩いてすぐだから直接いってくれと言われた。
ご丁寧に、地図入りのホテルカードをくれたうえ、
「あーゆーじゃぱにーず?」
と、日本語パンフレットまでいただいた。
なんてすばらしい国なんだ・・・。
こんな人の対応一つで、とってもその国の印象が良くなる。
日本では果たしてどうなんだろう?

チューリッヒは目の前に大きな湖、チューリッヒ湖を持っている。