オクトパスダイビングを後にした私は、帰り支度を整えることにした。

ホテルのスタッフが本当にいい人で、
本当なら11時にチェックアウトしなけりゃいけないのだが、
半日の料金で17:30チェックアウトでOKだと言ってくれたのである。

ゆっくりシャワーを浴び、旅支度を終える。
明日からはほとんど休み無く、イギリスまでつっきってかなきゃいけない。
おもむろにコーヒーを頼む。
ベトナムコーヒーは本当に濃くて、美味い。
"ホワイトコーヒー"を頼むと、濃いコーヒーに練乳をいれてくれる。
私は、その味にはまっていた。
スタッフに別れを惜しむ。本当に人のいい、良いホテルだった。

帰りは、例のCat Myが迎えにきてくれると言っていた。
相変わらず、15分遅れで、ホテルに到着。
重い荷物をもっているにもかかわらず、
自らのバイクにのっけて、私ごと、運んでくれるのだそうだ。

私は「また、お金とか請求されるのかな?」
と、疑っていたが。
素直に親切に甘えることにした。

駅に到着すると、もうすでに列車は到着していた。
彼女はおもむろに、私のチケットをとると、列車まで案内してくれた。
確かに、ベトナム語のチケットは全くわからない。

彼女は、私に何も要求してこなかった。
むしろ、本当に私との別れを惜しんでいる様子だった。
彼女が何を考えてそうなったかは定かではない。
しかし、「疑いすぎたかな・・・」と自戒の念を込めずにはいられなかった。

彼女は私が列車に乗ると、きびすを返し、その場から去っていった。

今回は、列車のメンバーが大分いい人たちのようだ。
寝台も上の段なので、起きるころにはホーチミンに帰ることができるだろう。
駅で買った、弁当と水を口にしながら、安心して眠りにつけることを喜ぶ。

それにしても、下の段のお客は若い夫婦のようだが、
かーてんも無いのに、わざわざ、一つの寝台ベッドで寝ることなかろうに。笑

夜更けの列車の音に揺られながら、私は深い眠りについていった。