観光へ

まず、行ったのがだだっぴろいお墓。
本当にむちゃくちゃ広いお墓。
一個、一個のお墓がとても大きく、たくさんの有名人のお墓があるそうだ。
といっても私たちにはわからない人たちばっかりなのだが・・・。
一瞬公園と見間違うほどの大きさである。

アルゼンチンはスペインの名残か、
それともヨーロッパからの入植が伝統的に長かったためか、
大きな教会がある。
中にはキリストの像がたくさんあったりして、ちょっとヨーロッパの教会とは趣向が違う。
そのへんが俗世間化した宗教を感じることができてちょっとおもしろい。

5月広場という大きな広場に向かう。
5月広場というのは、スペインからの独立を宣言した、アルゼンチンにとって歴史的な場所である。
すぐ横に大統領官邸がある。
大統領官邸は壁がピンク色で、スペイン語で"カサ・ロサーダ"と呼ばれている。
ちなみに英語に直すと、"ピンク・ハウス"・・・。ラブホの名前みたいやな。笑

5月広場に入ると急に周りがあわただしくなり始めた。
警官のバイクが3〜4台やってきて、道をせき止めだしたのだ。
「あぁーー。ピケーロかぁ」
先輩がつぶやく。
「たいこの音、聞こえる?」
確かに、言われてみれば遠くでそんな音が聞こえる。
「今からデモが始まるよ。刺激するような行動は取らないようにね。」
えぇぇーーーー!!!

アルゼンチンの政治内情は安定していない。
クーデターは起こるし、軍事政権が成立することもあったそうだ。
現在は、フォークランド紛争の一件により、民主制になってるはず。
詳しくは勉強してないのでよくわかっていないが、ヴェトナムに近い物なのかなと感じた。
しばらくすると、旗をかかげた住民の行進が近づいてくる。
先頭の人は口々に何か叫んでいたが、後の人はついていくばかりだった。
「よく、見てごらん。肌の色。」
確かに、見てみると、褐色系の人ばかりのような気がする・・・。
「この国は、白人が豊かな生活で、貧乏な人たちがはっきりしてるんだよ。」
うぉう。えげつない。
しかも聞くところによると、韓国人や中国人もあまりいい印象を持たれていないらしい。
過去に安価な労働力として大量に移民を受け入れた過去があるからだそうだ。
知識層ではなく、労働層ばかりのためいい印象を持たれていないらしい。
なんとも、複雑な国である。
南米が危ないという意味、確かに。
中には鉄パイプを持ってるにいちゃんもいる。
「わたしもさすがに夜出歩こうとは思わないよ。治安の悪い地域もはっきりしているしね。」
事故はすべて無知が引き起こすんだろうな。
南米恐るべし。